【本尊】 薬師如来

平安時代後期或いは鎌倉時代初期の制作されたと考えられる。

 

像高83.3cm寄木造

寄木造とは材木を合わせて一体の仏像を造る手法。

 

頭部は二段で肉髻をもち、頭髪は螺髪で額には白毫を見え、伏目がちな目元と小さな唇が甘い表情を作っている。

 

着衣は如来特有の僧衣(衲衣)をまとっており、左掌の上に薬壺を載せ、右手は臂を曲げて掌を前に向け、五指を伸ばし、左脚を上にして蓮華座上に結跏趺座している。

 

腹部をやや長くとったプロポーションには伸びやかな感覚がある。

 

全体として、円満な表情と流れるような衣の線とバランスのとれた体型で、ソフトな中に若々しさを秘めた尊像といえる。

 

*県指定有形文化財1960年

(昭和35年)4月5日県指定。


 

 

薬師如来の左右でサポートする太陽と月の象徴として日光菩薩と月光菩薩がそれぞれ日輪・月輪を持ち脇侍になっている。

日光菩薩は日光遍照菩薩とも呼ばれ、太陽の如く光を照らして苦しみの闇を消すと言われ、一方の月光菩薩は月光遍照菩薩とも呼ばれ、月の光のような優しい慈しみの心で煩悩を消すと言われている。


釈迦誕生仏

制作は飛鳥時代と推測されている。

 

姿は上体をわずかに後ろに反らし、腹部を小さく前に出して、蓮肉の上に立つ。

 

上半身は裸で背面は背骨の左右が筋肉を表すように盛り上がる。

 

頭部の肉髻相はいくつかの平面部分がある多面体状で、滑らかな曲面で構成される顔面や上半身といった肌が露出する部分と対照的である。

 

下半身は右の甲の中間付近から指先まで見える長さの裳を付け、腰紐を巻き、その一端は正面膝の辺りまで垂下する。

 

左腕は肘を外側に少し曲げて全体に沿って垂下し、右腕は肘から手首の間で緩く曲がり、掌を外側に向け最上端は頭頂部よりも下に位置する。

 

像高12.5cm、重量269.6g 

 

*文化財指定申請中

 

 

 

 



釈迦誕生仏の足元に飾っているお数珠は大変貴重なお品。

友人の番地章夫さん(浄土宗僧侶)から頂いた有難いお数珠である。

 

以前彼がインド・ブッダガヤにある「日本寺」の」主管をされていた時にマハーボーディ寺院(成道の地)の菩提樹の枝の貴重な伐採に立ち合い、その枝の一部分を日本に持ち帰りお数珠として作られた唯一無二のものである。

本当に貴重かつ有難いお数珠をお釈迦様の足元にお祀りさせて頂いている。

約2500年前インド北西部の町のブッタ・ガヤで仏教が生まれた場所にマハーボディ寺院は建っている。

 

まさにマハーボディ寺院にある「菩提樹」の木の下で49日間の瞑想に入ったお釈迦様はついに悟りを開き、ブッタ(目覚めた人)となったと言われている。

 

毎年多くの巡礼者が世界中から訪れ、全世界仏教徒にとって最も重要な聖地である。


 『元気で幸せ一杯の人が仏像を造らせたりはしない。仏像には大きな悲しみや深い祈りが込められている』

その通りで沢山の思いが仏像には込められているのである。

 

 *そんな遥か遠い昔の人々の心に思いをはせながら、是非仏像に出会いに来られたし!

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